nobcha23の日記

PICマイコンやArduinoを使う電子回路遊びを紹介します

マルチバイブレータ方式でL測定と言うアイデアを確かめる(その3)

 さて、不安定マルティディバイブレータのたすき掛けを非測定インダクタで行い、その発振周波数からインダクタ値を求めると言う実験の最終回になります。

 今回の試作回路で手持ちインダクタを動員し発振周波数を測りました。周波数カウンタで発信周波数を測り、先に示した計算式からインダクタ値を求めます。また比較のために、インダクタ値を先に試作したフランクリン発振回路方式のLCメータ(PIC16F1827使用)でも測り比較一覧表にしました。

   表1 インダクタの公称値、測定値の一覧表

 以上のように、ざっくり得た値では前回試作したフランクリン発振回路方式より、精度も測定できる範囲も劣る結果です。特に10mHではインダクタの内部抵抗値が80Ωもあり、マルチバイブレータのバイアスから考えても発振しそうになく、実際発信しませんでした。引用記事でもESRが70Ωを越えると発振しないと有ります。

 その点フランクリン発振回路の方ではオペアンプを使用しているため裸での増幅器利得が大きく、発振するものと思います。

 5μHから1mHぐらいの範囲だとこのLメータは簡単に作れ、参考用に使えそうです。測定周波数を取得し計算して測定結果をインダクタンス値で表示するのはマイコンの得意分野です。今回の実験はここまでにし、機会があったら、簡易マルチバイブレータ方式Lメータもでっち上げてみたいと思います。

参考文献  EDN JAPAN誌7年7月号の回路 Al Dutcher


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