nobcha23の日記

PICマイコンやArduinoを使う電子回路遊びを紹介します

マルチバイブレータ方式でL測定と言うアイデアを確かめる(その1)

 トラ技通信2号である方がEDN JAPAN誌7年7月号の回路を紹介されていました。その方によるとこの回路では使用するトランジスタのfTが高くないとうまく動作しないということで、使えないと言うお話でした。
しかしながら、非安定マルチバイブレータの結合をインダクタンスで行い、LR回路の時定数から値を導出すると言うのは簡単にできそうで、今回はこの回路の実験を手がけてみます。
 EDNの元記事では2N5179と言うfT:1.5GHzのTRを使い、L>1μHが測れるとあります。今回実験では替わりに手持ちの中でなるだけfTが高いと思われる2SC3356をジャンク部品箱から探しました。まずはLTSPICEであたりをつけます。

 LTSPICEによる100μHでの発振シミュレーション

 Q1のスイッチング、Q2のスイッチング夫々時定数がt=0.7×L/Rで行われるので、マルチバイブレータの発振周波数からL=50/fOSCの計算式で算定できるそうです。試しに100μHでシミュレーションしてみたら発振周波数は529kHzです。計算式から94.5μHとなり、シミュレーション上からでもかなり誤差がある方式のようです。

  
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